被災者支援ネットワーク・連絡調整事業

東日本大震災等の過去の災害において、特に、社会福祉協議会を中心とした災害ボランティアセンター、NPO・NGO等による多様な支援活動、各種専門団体の連携・協働による被災者支援が十分に行われなかったことから、災害が起きる前に多様な団体がつながり、互いの団体の考え方や特徴を知り合える場づくりを行いました。

①NPO・NGO担当ブロック制の取組み

都内には社会福祉協議会の圏域で島嶼含め、11のブロックがあります。そのブロックごとに担当のNPO・NGO団体を作り、平時からブロック内で行われる講座や訓練等に参加し、ネットワーク強化を図りました。

現在、城東ブロック、城北ブロック、城西ブロック、城南ブロック、北多摩北部ブロック、北多摩南部ブロック、北多摩西部ブロック、南多摩ブロックにおいて、担当のNPO・NGOが決まっています。

※災害が起きた時に、担当のNPO・NGOが必ずそのブロックに支援に入るものではありません。

 

ブロック名 ブロックとNPO・NGO等の連携・協働の取組み

中央

千代田、新宿、中央、港

中央ブロック会議にピースボート災害ボランティアセンター(PBV)が参加し、情報交換を実施しています。また、2018/3/14の広域連携訓練に向けて、図上演習を実施しました(PBVも参加)。

城東

江戸川、葛飾、足立、墨田、江東

ブロック内5地区6団体の社協・VCで協定を締結しました。ブロック会議にADRA Japan、東京YMCAJC足立区委員会等が参加しています。2016年東京都・葛飾区・墨田区合同総合防災訓練ではJVC、興望館等も参加し、ブロック域での図上演習を実施しました。

城北

北、荒川、台東、文京

ブロック内4地区5団体の社協・VCで協定を締結しました。2014年度よりPBVとSVAとブロックとで情報交換・企画検討のための会議を継続して実施しています。2014年度から毎年、PBV、SVAが協力する形で、図上演習や合同研修会を開催しています。

城西

板橋、豊島、練馬、中野、杉並

 

2014年東京都・杉並区合同総合防災訓練でブロック域で合同訓練を実施しました。ブロック内5地区6団体の社協・VCで協定を締結しました。ケアインターナショナルジャパン、国境なき子どもたちが会議に参加しました(2015年、2016年)。

城南

品川、大田、世田谷、目黒、渋谷

 ADRA Japan、GNJP、AAR Japan、NPOアクションとブロックで情報交換会を2回実施しました。また、2018/3/14の広域連携訓練に向けて、図上演習を実施しました(上記、NPO法人も参加しました)。

北多摩北部

武蔵野、西東京、小平、清瀬、東久留米、東村山

人道支援の国際基準を学ぶ研修会を北多摩北部ブロックとJANICとTVACとで共催で実施しました。研修の講師はシャプラニールとシャンティ国際ボランティア会(SVA)が担当しました。

北多摩南部

三鷹、小金井、狛江、調布、府中

2017年東京都・調布市合同総合防災訓練でアクションプラン推進会議と共催で防災まちあるき訓練を実施しました。AAR Japan、PBV、コープ災害VNと企画・意見交換会を開催しました。2018/2/1にブロック合同研修会を開催しました。講師はAAR Japan、大島社協でした。テーマは災害時における障害者の支援と在宅被災者を考える内容でした。

北多摩西部

立川、国立、国分寺、東大和、昭島、武蔵村山

2015年東京都・立川市合同総合防災訓練時にブロック域での図上訓練を実施しました(難民支援協会が参加しました)。各社協で市内のNPO・ボランティアグループに災害に対するヒアリング調査を実施しました。2018/3/14の広域連携訓練に向けて、JC、東京都生協連、減災と男女共同参画研修推進センター、東京災害VNと図上演習を実施しました。

南多摩

多摩、町田、稲城、日野、八王子

2017年、2018年とブロックでの合同研修会を実施しました。2018年はPBVも企画会議から参加し、当日は講師を務めました。水害時に被災者がおかれる状況の共有、ブロックでの被害状況の共有を行いました。

西多摩

青梅、福生、あきる野、羽村、瑞穂、日の出、奥多摩、檜原

2018/3/14の広域連携訓練に向けて、図上演習を実施しました。JC、東京災害VNが参加しました。

島嶼

大島、利島、御蔵島、神津島、新島、三宅島、八丈島、青ヶ島、小笠原

NPO・NGO等との連携の取組みはありませんが、2015年、2017年と島嶼ブロック社協連絡協にて災害ボランティアに関しての意見交換を行っています。

②都内ブロック間のネットワーク作り

ブロック同士の連携を強化することを目的に、ブロック間で情報交換・意見交換ができる場づくりを行いました。

 年  内容
 2014年 

北多摩西部ブロックの研修会にて荒川区社協が城北ブロックの取組みを

紹介しました。

2015年

城東ブロック災害VC担当者連絡会にて荒川区社協が城北ブロックの取組

みを紹介しました。

2015年

城西ブロック災害VC担当者会議にて荒川区社協が城北ブロックの取組み

を紹介しました。

2018年 城北ブロック災害VC担当者連絡会の研修会に足立区社協が参加しました。

③各団体における災害への取組み状況の把握と共有

・区市町村VCやNPO・NGO、民間団体等の講座や訓練等の取組みをメルマガ「災害ボランティアNews東京」にて配信しました。

・2018年2~3月に、アンケート調査を実施。76団体から回答がありました。

配信先数 149か所
配信頻度 毎月1回
配信数 開始から47号

④東京都(ボランティア担当部局/防災担当部局)との連携の強化

アクションプラン推進会議の運営や事業に東京都生活文化局や総務局総合防災部が参加できるよう調整を行いました。

・幹事会・全体会のオブザーバーとして東京都生活文化局が参加しています。

・首都直下地震時の災害ボランティア活動連携訓練には東京都生活文化局は毎年(過去3回とも)参加、総務部総合防災部は2015年度・2017年度に参加しました。

・東京都総務局総合防災部主催の災害対策本部訓練に2015年度より、毎年オブザーバー参加しています。

 

※なお、2018年5月にはジャパン・プラットフォーム国内災害対応ワーキングにて、首都直下地震の被害想定ならびに、東京における民間団体のネットワークの取組み事例の話題提供を行いました。